相続税の基礎控除とは?いくらから課税されるかを早見表で解説
公開日:2026-08-01 執筆:相続税理士ナビ編集部
「うちは相続税がかかるのだろうか?」——相続が起きたとき、最初に気になるのがこの点です。答えのカギになるのが基礎控除です。この記事では、基礎控除の計算方法と、判定でつまずきやすいポイントを解説します。
基礎控除とは:相続税の「非課税ライン」
相続税は、遺産の総額すべてに課税されるわけではありません。遺産の総額(正確には課税価格の合計額)が基礎控除額を超えた場合に、超えた部分に対して課税され、申告が必要になります。
基礎控除額の計算式は次のとおりです。
基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
つまり、遺産の総額がこの金額以下であれば、原則として相続税はかからず、申告も不要です。
法定相続人の数ごとの早見表
| 法定相続人の数 | 基礎控除額 |
|---|---|
| 1人 | 3,600万円 |
| 2人 | 4,200万円 |
| 3人 | 4,800万円 |
| 4人 | 5,400万円 |
| 5人 | 6,000万円 |
たとえば「配偶者と子2人」が相続人なら、法定相続人は3人。遺産総額が4,800万円を超えると、相続税申告の対象になる可能性があります。
「法定相続人の数」の数え方に注意
基礎控除の計算で使う法定相続人の数には、いくつかルールがあります。
- 相続放棄をした人も数に含める:放棄がなかったものとして数えます。
- 養子の算入には上限がある:実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人までしか数に入れられません。
- 代襲相続:子がすでに亡くなっている場合、その子(孫)が相続人になります。
家族構成が複雑な場合は、数え方ひとつで基礎控除額が600万円単位で変わるため、早い段階で確認しておきましょう。
遺産総額に「含めるもの」を見落とさない
基礎控除との比較でつまずきやすいのが、遺産総額の把握漏れです。次のような財産も対象になります。
- 自宅などの不動産(土地は路線価等をもとに評価)
- 預貯金・株式・投資信託
- 生命保険金・死亡退職金(みなし相続財産。それぞれ「500万円×法定相続人の数」の非課税枠を超えた部分が対象)
- 亡くなる前の一定期間内に行われた生前贈与(相続財産に加算される場合があります)
- 家族名義でも実質的に故人の財産だった名義預金
「現金だけなら基礎控除内」と思っていても、自宅の土地や保険金を足すと超えていた、というケースは珍しくありません。
基礎控除を超えそうなら:10ヶ月以内に申告
基礎控除を超える場合、相続の開始を知った日の翌日から10ヶ月以内に相続税の申告・納付が必要です。
また、注意したいのが特例との関係です。小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を使えば税額が0円になるケースでも、特例の適用には申告が必要です。「税額0円だから何もしなくていい」ではない点に気をつけてください。
まとめ:微妙なラインこそ専門家に確認を
- 基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」
- 不動産・保険金・生前贈与も含めて遺産総額を把握する
- 超えそうなら10ヶ月以内に申告。特例利用にも申告が必要
「超えるかどうか微妙」「土地の評価が分からない」という場合は、相続に強い税理士に試算してもらうのが確実です。申告の要否確認だけの相談も可能です。
相続税の申告や対策は、相続に強い税理士への相談が近道です。
紹介・相談は無料。複数の税理士を比較してから決められます。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務助言ではありません。制度は改正されることがあります。実際の判断は税理士等の専門家にご確認ください。